「警備員の費用ってどのくらいかかるの?」
「警備費用が各社で違うのはなぜ?」
警備員は通行者やイベントの参加者などの安全を守るためにも、欠かせない人材です。実際に事故・事件が起きなくても「警備員がいる」というだけで、企業の信頼性を向上させることができるでしょう。
ただ、気になるのが「警備費用」ですよね。一概に警備といっても、警備会社によって種類も価格も様々。その原因は多様化したニーズに対応するため、制度やプランが複雑化したことにあります。
「情報がありすぎてよく分からないし、調べるのも面倒くさい。」
という方のために、この記事では、どこよりも分かりやすく警備費用の相場を解説。警備のことがよく分からない方のために、警備員の種類や費用の内訳も徹底解剖しています。
この記事を読めば、警備に関する基礎知識は丸わかりです。警備会社選びで迷うこともなくなるでしょう。
最後には警備会社を選ぶポイントを解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
警備員の費用相場は21,000円~32,000円
警備員の費用相場は21,000円~32,000円です。一口に警備といっても、警備にも種類があるため、業務内容によって相場が異なるのです。この金額は、警備会社に支払う金額だということに留意しておきましょう。
代表的な警備業務の概要と費用相場は次の通りです。労働時間は1日8時間かつ休憩1時間とします。
種類 | 概要 | 相場 |
1号業務 | 施設警備・巡回・立哨 | 21000円/日〜 |
2号業務 | 雑踏・イベントでの交通誘導 | 22,000円~30,000円/日 |
3号業務 | 運搬物・貴重品の警備 | 25,000円~32,000円/日 |
4号業務 | 身辺警備 | リスクにより異なる |
これらの金額の中には、人件費の他、福利厚生費や装備費などが含まれています。
宿泊や出張などがあれば、さらに費用を払う可能性もありますので、参考程度にとどめておきましょう。
実はこの警備費用、ある基準が反映されていることをご存知でしょうか?
それが次に解説する「公共工事設計労務単価」というものです。この単価が変わると、警備費用も変わりますので、警備を依頼する予定の方は、最新のものを常にチェックしておきましょう。
警備員の費用は公共工事設計労務単価が基準になる
では、警備員の費用基準となる、公共工事設計労務単価について見ていきましょう。公共工事設計労務単価とは、公共工事に携わる労働者の労働単価を設定したものです。単価は地域によって異なり、定期的に見直されます。
需要が多い「交通誘導警備員」で具体的な金額を見てみましょう。令和6年度の労務単価は、次の通りです。
- 交通誘導員A(有資格者)…16,961円
- 交通誘導員B(A以外の従事者)…14,909円
(国土交通省 令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について)
2016年より、労務単価は上昇し続けています。労務単価が上がれば、警備会社に支払う金額も上がりますので、警備を依頼する前にチェックしておきたい数字です。
この単価は、あくまで従事者に支払われる単価です。この中には、警備会社に支払う諸経費が含まれていませんので、注意しましょう。
「でも諸経費って何を払うの?」
と思った方は、次の章で細かい内訳を解説していますので、参考にしてください。
警備会社に支払う費用には細かい内訳がある
警備員の費用は、公共工事設計労務単価が影響することを解説してきました。ただし、労務単価はあくまで「従事者」に支払われるもの。警備会社には、その単価に諸経費をのせて支払わなければなりません。
警備会社に支払う、具体的に費用の内訳は次の通りです。
全国の平均では、人件費が6割を占め、残り4割が必要経費となっています。先ほどの労務単価を例にとって計算すると、警備会社に払う費用は次の通りです。
- 16,961円(誘導員Aの労務単価)+6,784円(諸経費40%)=23,745円
- 14,909円(誘導員Bの労務単価)+5,963円(諸経費40%)=20,872円
これが、警備会社に払う諸経費の参考費用になります。警備会社に依頼する前に、費用の基準として押さえておくといいでしょう。
「色々調べてみたけど、各社で値段が違うのはなぜ?」
という疑問を持たれた方もいるでしょう。この費用は、労務単価と平均諸経費を足しただけのもの。実際は、様々な要因で費用が変動するのです。
次に、各社で費用が違う理由や変動する要因について見てみましょう。
警備員の費用が各社で違う理由は?
警備員の費用は、依頼する会社によって大きくことなる場合があります。理由を知っておくと、無駄な費用を省いたり、自社にあった警備員を探しやすくなったりするでしょう。
3つ解説しますので、依頼前にぜひ押さえておいてください。
警備員が有資格者かどうか
費用が変動する1つ目の理由は、配置する警備員が有資格者かどうかです。
交通誘導員であれば「交通誘導員警備業検定」等の資格があります。有資格者は、一般的な警備員よりも高度なスキルを持っており、リスク管理や緊急時の対応力がより高いといえるでしょう。
例えば、人の多いイベント会場の警備では、危険やトラブルの察知能力・緊急時の対応が求められます。そんな時は、多少費用がかかっても、有資格のスキルが高い警備員を配置したほうが安心ですよね。
警備会社に見積もりを依頼した際は、まず人件費に焦点をあてましょう。交通誘導員であれば、有資格者の労務単価は16,961円(令和6年度)が基準です。
勤務の時間帯や時期
業務の時間帯や時期によっても、警備員の費用は異なります。費用が高くなりやすい時間帯や時期は次の通りです。
- 早朝や深夜
- 年末年始
- イベントシーズン
- 祝日
早朝や深夜は労働条件が厳しくなるため、追加の手当が必要です。24時間体制の施設が良い例でしょう。クリスマスやお正月など、イベントが多い冬場も費用が高くなります。
1号業務であれば、平日の昼間8時間勤務で警備員の費用は15,000円前後ですが、夜間帯やトップシーズンになると、5,000円~6,000円ほど費用が上がります。
「何だか費用が高いな」
と思ったら、時間帯と時期を考慮して見積もりを見てみましょう。
契約規模や期間
契約の規模や期間によっても、費用が異なります。
まとめ買いをすると安くなるように、警備員も長期・大規模な契約になれば割引が適用されることが多いです。逆に短期・小規模であると割高になる傾向にあります。
24時間体制のオフィスビルやショッピングモールであれば、年単位の契約をしたほうがお得になる可能性が高くなるでしょう。その際、警備依頼の相見積もりをとっておくと、更に値引き交渉ができる可能性があります。
相見積もりについては後ほど解説していますので、ぜひご覧ください。
警備会社選びのポイント
最後に、警備会社選びのポイントを押さえておきましょう。
警備会社といっても、その特徴やプランは様々です。適当に依頼してしまうと、自社に合わない警備を依頼することになってしまいます。
結果、コストをかけたのに効果が出ない…なんてことにもなり兼ねません。
具体的な警備会社の選定方法を解説しますので、参考にしてください。
警備実績を確認する
警備会社を選定する際、1番最初に確認したいのが警備実績です。
あなたがサービスを依頼する時、気になるのは「会社の信頼性」ですよね。それを手っ取り早く知れるのが、警備実績です。創業年数が長く、実績が多い会社であれば、多くの顧客から評価されているということになります。
例えば、過去に大規模なイベントや重要施設の警備を依頼されている会社であれば、かなり信頼性が高いと言えるでしょう。ノウハウや実績もあるので、警備業務で高いパフォーマンスを発揮してくれるはずです。
実績のある警備会社を選ぶことで、質の高いサービスを受けやすくなります。
依頼内容を明確にしておく
警備会社に依頼する前は、依頼内容を明確にしておきましょう
一口に警備といっても、施設警備・貴重品警護・ボディーガードなど、種類は様々。施設警備と言われる1号業務ですら、何種類もの警備対象があるのです。
各警備会社によって、得意な警備対象やプランは異なります。そのため、まずは自社の依頼内容を明確にしておくことで、適切な警備会社を探しやすくなるのです。最低限、次の点ついて明確にしておきましょう。
警備会社は、数多くあります。依頼内容を明確にせず、手探りで探すと無駄な労力がかかってしまいますので、警備会社へ具体的に伝えられるようにしておきましょう。
相見積もりを取る
警備会社を探すときは、複数の警備会社から見積もりを取りましょう。相見積もりを取ると、次のようなメリットがあります。
- 各社のサービス内容や費用を比較検討できる
- 企業同士の価格競争を起こしやすくなる
- 価格交渉しやすくなる
警備費用は、各社で違うことを述べてきました。1つの会社に絞ってしまうと、警備費用が適正かどうかを見極めることができません。そのため、最低でも3社からは見積もりを取っておきたいところです。
また、相見積もりをとっておくと、費用を抑えやすくなります。「企業Aより安くします。」という声が上がりやすくなるからです。費用は分かりやすい判断基準ですから、「費用がもう少し安ければ…」という姿を見せることで、警備会社が値下げをしてくれる可能性が高まります。
「でも相見積もりなんて取ったことない…」
という方もご安心ください。当サイトでは、そんな方に代わって警備会社の相見積もりを承っております。大手警備会社を含む、信頼性の高い企業のみ厳選して取り扱っておりますので、迷った時は1番費用の安い会社に依頼すれば間違いありません。
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【まとめ】警備員の費用相場は最低15,000円~
ここまで、警備員の費用相場や費用の内訳を解説してきました。まとめると次のようになります。
- 警備員の費用相場は最低15,000円~
- 警備費用は「公共工事設計労務単価」が影響している
- 警備会社に支払う費用には様々な諸経費が入っている
- 警備会社に依頼する際は相見積もりを必ずとる
警備員は来場・来館したお客様に安心感を与えるほか、会場で安全に過ごして頂くためにも欠かせない存在です。良質な警備員を配置することで、防犯・防災などにもつながり、企業のイメージアップにもつながるでしょう。
ただ、その良質な警備員を採用するとなると、それなりに費用もかかります。ただ、費用が安い警備会社に依頼すると、質の悪い警備員が派遣され、企業の信頼性を損なう可能性もあるでしょう。
「警備員が必要だけど、予算が…」
という方は、まず各警備会社に相見積もりを取ってみましょう。先ほど述べた通り、相見積もりを取ることで、費用を抑えられる可能性があります。
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